テレビ制作の若手AD、72%がジェネレーションギャップを実感 「改善の余地あり」と感じる慣習の1位は紙・FAXのやり取り
テレビ番組制作の現場を支えるAD(アシスタントディレクター)は、日々の業務でどんなことに課題や負担を感じているのでしょうか。エンタメ業界特化型のキャスティングプラットフォーム「CAST+(キャスタス)」を運営する株式会社Virtual Wall(本社:東京都港区、代表取締役:齋藤一篤)が、テレビ番組制作に携わるADを対象にアンケート調査を行いました。調査では、次世代を担う若手ADの多くが現場の慣習に「改善の余地がある」と感じている傾向が見えてきました。

回答者の約7割がAD歴3年未満の若手
調査は2026年8月25日〜9月30日にWebアンケート形式で実施され、テレビ番組制作に携わる20〜30代のAD 53名が回答しました。AD歴は「1年未満」が33%、「1〜3年未満」が37%で、両者を合わせた約7割が3年未満の若手です。
担当している番組(複数回答)は「情報・ワイドショー」が46%、「バラエティ」が42%と、ほぼ半々の結果に。同社は、日々の番組づくりの最前線を次世代の担い手が支えている様子がうかがえるとしています。

「改善の余地がありそうな慣習」はアナログなコミュニケーション
日々の業務の中で「改善の余地がありそう」と感じる慣習を尋ねたところ、上位3つは次のとおりでした。
- 1位:紙の資料やFAXでのやり取り(53%)
- 2位:連絡や返信の遅さが仕方ないとされている(40%)
- 3位:電話でしか連絡が取れない芸能事務所がある(15%)
紙の資料やFAXでのやり取りについては、回答者の半数以上が改善の余地がありそうだと回答しています。ほかにも、芸能事務所をはじめとする社外とのコミュニケーション手段に関する回答が寄せられました。
出演者側にお願いしたいのは「情報共有」に関すること
出演者やマネージャーとのやり取りで改善してほしい点としては、「NG事項や対応可否を事前に明確にしてほしい」が40%、「返信をもう少し早くしてほしい」が25%、「プロフィール情報をもっと充実させてほしい」が13%という回答が主なものでした。同社は、制作側と出演者側との間に生じる“すれ違い”や“非効率さ”をADが実感している様子がうかがえると分析しています。

72%がジェネレーションギャップを実感、悩みの4割は“人間関係”
職場でジェネレーションギャップを「感じる」と答えたADは72%にのぼりました。ギャップを感じる相手は40代・50代(各28%)が中心です。ギャップを感じる場面の上位3つは以下のとおりでした。
- 1位:言葉遣い・礼儀に対する価値観(51%)
- 2位:情報収集方法の違い(ネット配信やSNSの活用)(36%)
- 3位:連絡手段の違い(26%)
最近困っていることや失敗談を自由記述で尋ねた設問では、具体的な回答25件のうち10件が、上下関係をはじめとするコミュニケーションに関する内容でした。寄せられた声には、「“上が言うことは絶対”みたいな風潮に困っています。意図があってこれにして、デスクも了承していたのに、プロデューサーが“こっちの方が好み”と言った瞬間、それに変更で…みたいになることにたまに納得がいかない時があります」「ディレクターによってやり方や考え方に違いがあり個々にやり方を変えないといけないこと」「ADもDも中間層が辞めていっている」といったものがありました(いずれも原文ママ)。
テレビ制作の現場は、人と人との信頼関係や経験に裏打ちされた調整力によって支えられてきた一方、若い世代の連絡手段や働き方に対する感覚は大きく変わってきています。同社は、若手が抱く疑問を個人や一社の努力だけでなく業界全体でどう受け止めていくかが、さらなる発展への鍵になりそうだとしています。

制作会社と芸能事務所をつなぐ「CAST+」
CAST+(キャスタス)は、キャストを起用する映像などのコンテンツ制作において、制作者と芸能事務所(キャスト)をマッチングするプラットフォームです。プロデューサーや俳優、マネージャーなど第一線で活躍する人々の声をもとに開発され、2025年9月にリリースされました。2026年某月時点で、登録企業数は約260社、登録タレント数は約13,000名となっています。同社は今後、業界の慣習を尊重しながら次世代の担い手が抱く「もっとこうなればいいのに」という声に寄り添い、今回の調査で明らかになった現場の課題解決に取り組むことで、映像業界のさらなる発展に貢献していくとしています。なお、今回公表された内容は調査結果のダイジェスト版で、データの出所は「エンタメ特化型マッチングプラットフォーム『CAST+(キャスタス)』調べ」です。





